◆DHCPのトラブルシューティング
DHCPクライアントはDHCPサーバーからアドレスを借りないと通信することが出来ません。
▢ipconfigによるDHCPクライアント側でのトラブルシューティング
最初は、IPアドレスが取得できているかを確認します。
ipconfig /all
ここで確認するのは、アドレスが借りられていることと、DHCPサーバーのアドレス、有効期間です。アドレスが借りれられず、再要求を掛けるには、ipconfig /renewを使用します。
アドレスを返却するには、ipconfig /release を使用します。
▢DHCPサーバー側のトラブルシューティング
DHCPサーバーとDHCPクライアントの間には、幾つかのメッセージの内容のやりとりがあります。(表・統計情報の内容)このメッセージの内容を知ることで、現在どの様な状況にあるのか、判断することが出来ます。
このメッセージは、サーバー上の統計情報で確認することができます。どのようなメッセージが存在するかにより、トラブルの原因がつかめる場合があります。
DHCP管理コンソールのサーバーのアイコンを右クリックし、「統計情報」をクリックします。
表・統計情報の内容
クライアントにIPアドレスがリースできないのは、貸し出すIPアドレスがなくなってしまった場合や、サービスがダウンしている場合等が考えられます。
DHCPサーバーの管理コンソールを開き、サーバーアイコンの状態を確認します。
通常は緑色のチェック(下記画像参照)は正常に動作していることを表しますが、赤の下向き矢印は機能していないことを表し、エクスクラメーションマーク(!)はアドレスが不足していることを示しています。
DHCPサーバーのログにより、どのクライアントにどのIPアドレスをリースしたか、また、サービスがスタートした時刻などの情報が得られます。
DHCPサーバーのログは、Windows¥System32¥dhcpフォルダ内に毎日0時になると曜日ごとのログファイルが作成されます。
ログの中身
◆未承認DHCP
Active Directory内のWindows NT以降のDHCPサーバーは認証されて動作します。これは、いたずらにDHCPサーバーを立て、クライアントに間違ったIPアドレスをリースしないためです。例えば、既にDHCPサーバーが動いているワークグループと同じネットワーク上にドメインを構築した場合、既存のDHCPサーバーはドメインに所属するクライアントに対しては機能しません。その際は、ドメインの管理権限を使用し、承認を得てドメインにDHCPサーバーを追加します。